斧寺写真館-PENTAXユーザーの覚書-

宮城県住まいの30代男性。一眼レフでの試行錯誤を残すために始めました。

レタッチの覚書~好みの色・写真は引き算~

ほんの少し前までは、撮って出しのスキルを高めることが至高。

レタッチは邪道。

そう思っていました。

しかし、勉強すればするほど、写真での表現はそんなに甘いものではないと思い知る。

 

まだそんなに数はこなしてないが、PENTAXが公開している「Digital Camera Utility 5」を使い、ブラシを使いたときはスマホでSnapSeedというグーグルのアプリ。

過去写真を気軽にいじりたいときは、スマホのギャラリーから直接やっている。

 

「Digital Camera Utility 5」は、PENTAXのカスタムイメージの変更ができるので、カメラ内で色々と設定して出来上がる写真の参考にもなる。

さらに、KPの本体では使えないが、評判のよい「里び」も選べてしまうのもよい。

私のように里びに興味があって対応していないPENTAX製品を使っている人にはとても魅力的だ。

 

さて、つい最近まで、自分はアンダー目でこってり・くっきりな写真が好きなのだと思い込んでいたが、レタッチを始めて色々と設定をいじっていると、そうでもないのかも…と感じ始めている。

ハイキーにして、彩度もコントラストも下げる、色味も、ブルー強めで少しマゼンタが入っているものがしっくりくる。

これが自分の好みによるものなのか、純粋に冬の空気感を写す際に向いているものなのか、まだはっきり確信は持てないでいる。

芽吹きの季節を待って、色々試した上で判断していきたい。

リバーサルフィルムモードで枯れたアジサイの花を撮る。
こういうアンダー目のこってり、くっきりが好みだと思っていた。
実際、今見てもなかなか悪くないという感じはある。
KP,DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR,48mm,f/6.3,1/80,ISO-100,露出補正0

明るくしてコントラストと彩度を落とす。
リバーサルフィルムからこの処理をすると、かなりフィルム写真っぽさが出る。
冬感や枯れ感を出すには、こういう淡い目の方がいいのか?
単純にこういうのが好みだったというだけか?

写真は引き算の芸術とよく聞く。

「何を写すか」はとても大事だが「何を写さないか」は同等かそれ以上に大切になってくる。

 

色も例外ではなく、必要なければ極論はモノクロでよい。

色はとても多くの情報量を持っている。

全体的な雰囲気、空気感、シルエットや質感などを伝えたい場合は色が邪魔になり、彩度を落とすことでイメージに近づくこともある。

 

と、ある写真家さんの動画で学んだ。

前回の記事に引き続き登場。飾り羽の美しさを撮ったが、イメージ通りにはいかず。
KP, HD DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM,300mm,f/6.3,1/400,ISO-2500,露出補正0

色味が気に入らなかったので修正。
全体的に淡い感じにして、目立つ色を落として、見せたいところを上げる。
明るさを上げ、コントラストと彩度を下げて、ブルーとマゼンタをちょい足し。
ブラシで細かい再度調整、足のオレンジと首の緑部を落とし、飾り羽を上げる。
飾り羽は目立つが、辺に浮き出てるような気持ち悪さがある。
足もくすみ過ぎて活力が失われ、生命力を感じない。

マガンの持つ生命力、全体的な色味の美しさを表現するために四苦八苦。
逆に、明るくした後に彩度とコントラストを上げてみた。
足と首の彩度をわずかに落とし、トータルの色味をそのままに飾り羽を目立たせた。
周りの水も余計な情報と、思い切ってトリミング。
飾り羽をど真ん中の主題に、足のオレンジと首の緑を副題的にしてみた。
こうなると、もう少し絞って顔までしっかりピントを合わせたかった。

今回のように色を表現したい場合は、引きどころを間違えると被写体の魅力をそぎ落としてしまうことにもなる。

過去の写真を色々といじくった結果、なかなか良質な学びになった。

 

先ほども述べたが、引き算の行きつく先のひとつにモノクロがある。

雪の降る中、歩いて通勤するスーツのおじ様。木の緑が強い。
KP,DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR,88mm,f/6.6,1/200,ISO-400,露出補正0

明るくしてコントラスト・彩度下げ。ブルーを強めてマゼンタをちょい足し。
ブラシで木の彩度をさらに下げる。色の引き算。
雪の冷たさ、降られながら仕事へ行く力強い歩みがより感じられる…と思う。
看板と木が日常感を出すいいアクセントになっている…と思う。自信はない。

毎回彩度を下げるならモノクロにしてみるとどうだろうと思って試す。
結構好きだが、うっすらでも色は乗っている方がより好み。

原本をモノクロ。色を落としてないと、やはり右の木が強くなる。

平日は仕事で写真を撮りに出かけられない。

条件が良ければ星の撮影にも出かけたいが、繁忙期で天気にも左右されるため、3月末まではなかなか難しそうだ。

 

できれば、雪山で星を撮りたい。

12月は何度かチャレンジしたが、数枚しか撮れず。

宮城は曇りの日が全国でワースト一桁に入るほど多いらしく、好条件での撮影は結構難易度が高い。

条件が良ければ仕事終わりでも構わず突撃するのだが…。

欲は言わないので、次の新月付近にいい条件がそろうことを祈る。